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平水韻

『広韻』(『大宋重修広韻』)の206韻の分類は詳細すぎて作詩の実用に適さないと考えられ,通用する韻を同韻としてまとめて107韻とした韻書が南宋期に刊行された。この韻書の音韻体系を「平水韻」と呼ぶ(「平水」はこの韻書の刊行地)。
元になって,さらに2韻が合併されて106韻となって定着した(この音韻体系も「平水韻」と呼ばれる)。
「平水韻」は,現代まで作詩の基準となっている。

『韻鏡』の概略

中国語の音節の一覧表。
横軸に「声母」(子音)が,縦軸に韻母(母音)が並び,その交点で音節を示す。
(日本語の「五十音図」と同じ構造。)

声母は36種。「唇音」「喉音」など調音部位によって分類されている。
韻母は大きく四段に別けられ『廣韻』(206韻)の〈平声〉〈上声〉〈去声〉〈入声〉に対応する。
韻母は,たとえば,東(平)・董(上)・送(去)・屋(入)のように並ぶ。

『広韻』(『大宋重修広韻』)

『切韻』の体系にもとづく韻書で,現存する

『切韻』

詩の押韻の規範書。これを増補した『広韻』が作られたため,『切韻』は失われた。

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